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鬼畜と心配性とサポート役 第1章 1話

 島の海部にある、特殊能力を持つ人たちが暮らす町。
 通称『都(みやこ)』。
 島の本当の名は英文字と数字の羅列でしかないので、ごく一部の人しか本来の名は覚えていない。


 開発途中の森の中にその高校は建っている。
 そして今日はその入学式の入学式だった。




「あ?、面倒くせ?。」
 とある男子生徒がつぶやいた。
 少し眺めの黒髪を小さく束ね、銀縁のめがねをかけている。
 口調とは裏腹に、見た目はとても優秀な生徒に見えた。
 そんな彼の名は「鋼 帝(クロガネ ミカド)」。


 彼にはこの星に存在する全ての物質を支配すると言うとてつもない力が備わっている。
 火、風、土、水の四属性はもちろん、重力や振動、生き物(人間も含む)を操り使役することができる。
 だが彼がそんな力を持っているという事実は彼を知るほとんどの人が知らないのだが。


 そして彼のつぶやいた一言を隣にいた少年が耳ざとく聞きつけた。
「・・・帝。お前初日からそんなこと言ってんなよ。」
 そう言った彼は「有栖 零斗(アリス レイト)」。
 帝とは幼馴染で腐れ縁な関係だ。


 いつも帝に振り回されている彼には少し変わった能力が備わっている。
 それは全ての力を無にする力。
 唯一帝の力を無効化できる。


 というのも帝の力はあまりに強大すぎ、今までに数回コントロール不能になったことがあったのだ。
 そのときはそれはもう恐ろしいことになりかけたが、有栖が何とかブレーキをかけることができた。
 有栖がいなければその時は目も当てられない大惨事になっていただろう。


 そしてそんなアリスは入学式にもかかわらず、Tシャツに長ズボン、そして学ランを腰に巻くというスタイル。
 さらに彼の耳にはたっぷりのピアス。
 見るからに不良だった。
 それでも見た目の割には意外に優しい性格で、本当に不良なのは帝のほうである。


 さて、有栖も含め入学式にはラフな服装の生徒が多い。
 さらに並んでもおらず、ただ集まっているだけ、といった感じだ。


「ふぅ、さすが、問題児だらけの学校ね。新しく入学してくる生徒も問題児だらけってことか・・・。」
 帝の横に立っていた、女生徒がため息混じりにつぶやいた。
 彼女もまた有栖と同じように帝とは幼馴染で腐れ縁な関係である。


 薄紫の長くウェーブした髪に、かっちりとしたスーツ。
 どうやら彼女は見た目も中身もまじめなようだ。
 そんな彼女の名は「黒 紫園(ハク シエン)」。


 そして彼女の言った問題児こそ能力者をさしている言葉だ。
 中学、高校でいきなり特殊能力が目覚め、さらにその能力がゲームや漫画のように、火や電気なんかを操る力だったら・・・?
 そう、暴れる。
 そうして政府に目をつけられこの島へと送られてくるのだ。
 帝たちもそうだった。


 それはもう見事に暴れまわり、彼らは中学校の体育館を吹き飛ばしたのだ。
 しかもそれは卒業式で。
 ほんの些細なことで喧嘩になり最後は帝が爆発した。
 有栖が何とか帝を止めたもののそのころにはすでに体育館は大破し、瓦礫の山へと化していたのだ。


 そんなこんなで政府のものにとっつかまり、親も言いくるめられ、やむなく3人一緒に島にやってきた。
 それもどさくさにまぎれ帝を除く二人もウサ晴らしをしたからである。
 要するに自業自得だった。


 この学校にやってくる途中も同じ新入生達がその事件の話をしているのが聞こえた・・・が報道されていたときとあまりにも見た目が違っていたため、帝がその事件の張本人だというのに気づかれることはなかった。
 そして黒がその事件のことを思い出し、もう一度盛大にため息をついたときだ。


 さっきまで誰も立っていなかった体育館のステージ上に誰かが立っているのが見えた。
 その人はマイクに向かって大きく咳払いをする。
 場は何事かと静まり返った。
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